今年度も発売が決定した、2月~3月の平日に、JR東日本が乗り放題のおトクなきっぷ「キュン❤パス」。新幹線や特急列車も乗り放題なのが魅力です。
キュンパスは指定席を2回(2日間用の場合は4回)まで利用することができますが、新幹線なら「同じ方向に乗り継ぐ」場合に限り、何本乗り継いでも「1回」とカウントされるのです。
これを知っていれば「快適に、速く」移動することができるようになります。
キュンパスとは

基本的なルール
【利用期間】:2026年2月12日(木)~ 3月12日(木)の平日
【発売期間】:利用開始日の1か月前から14日前まで
【発売価格】:1日用10,000円・2日間用18,000円
【座席指定】:1日用は2回・2日間用は4回まで
【購入方法】:「えきねっと」限定
このきっぷは、期間中の土日祝日を除く平日のみ利用可能な、JR東日本のフリーきっぷ。
JR東日本をはじめ、IGRいわて銀河鉄道・青い森鉄道・三陸鉄道・北越急行・えちごトキめき鉄道(直江津~新井)の普通・快速・特急列車(新幹線含む)などの普通車自由席が乗り降り自由になります。
おねだんは1日用で10,000円、連続する2日間用で18,000円。
新幹線や特急列車も乗り放題、破格の値段で遠くに行けちゃいます。
さらにこちらは、JR東日本のインターネット予約サイト「えきねっと」限定の発売です。
指定席も2回(2日間用は4回)までならOK!

キュンパスで利用できるのは基本的には自由席のみですが、2回(2日間用は4回)まで指定席も、追加料金を支払うことなく利用できます。
JR東日本管内には、新幹線「はやぶさ」「こまち」「つばさ」「かがやき」や特急列車「ひたち」「草津・四万」「踊り子」「湘南」など、全車指定席の列車も多く走っています。これらの列車を利用するときに指定席を利用すれば、遠距離な場所に移動するときも安心です。
なお、回数制限を超えて指定席を利用する場合は、指定席特急券を別途購入する必要があります。
座席指定のカウントの仕組み

基本的には「1本」の列車で「1回」
指定席特急券は、1枚につき1本の列車が指定されます。これを言い換えると、何本か列車を乗り継いで移動する場合は、基本的には乗車する列車の本数分の指定席特急券を購入する必要があります。
キュンパスの指定席の利用回数のカウントも同じく、1本の列車で「1回」とカウントされます。前述のように利用回数に上限がありますので、例えば「東京→新青森」や「秋田→大宮」と言った長距離の区間で指定席を使い、残りは自由席で移動する、といった使い方が一般的です。
新幹線なら「同じ方向であれば」何本乗っても「1回」
しかし、新幹線の指定席特急券にはこんなルールもあります。
旅客営業規則 第2編 旅客営業 -第2章 乗車券類の発売 -第7節 急行券の発売
2 前項本文の規定にかかわらず、次の各号に定めるところにより急行列車に乗車するときは、1個の急行列車とみなして1枚の急行券を発売する。
(1)東京・新函館北斗間、大宮・新潟間及び高崎・敦賀間の新幹線の2個以上の特別急行列車に乗車する場合であって、駅において出場しないで乗継ぎとなるとき。ただし、大宮駅で乗継ぎとなる場合であって、小山以遠(宇都宮方面)の新幹線停車駅と熊谷以遠(本庄早稲田方面)の新幹線停車駅との相互間を利用するときを除き、また、高崎駅で乗継ぎとなる場合であって、上毛高原以遠(越後湯沢方面)の新幹線停車駅と安中榛名以遠(軽井沢方面)の新幹線停車駅との相互間を利用するときを除く。
(6)福島・新庄間の特別急行列車の停車駅相互間を乗車する場合であって、山形駅において出場しないで乗継ぎとなるとき。(一部抜粋)
JR東日本 旅客営業規則
https://www.jreast.co.jp/ryokaku/02_hen/02_syo/07_setsu/02.html
簡単にまとめると「2本以上の同じ方向の新幹線に乗車する場合は、乗り継ぐ駅で改札を出ない場合に限り、乗車する全ての列車を「1本」とみなして「1枚」の特急券を発売する」ということです。
例えば以下のような例が挙げられます。
- 新花巻 →(やまびこ)→ 仙台 →(はやぶさ)→ 東京
- 新庄 →(つばさ) → 山形 →(つばさ) → かみのやま温泉
- 上越妙高→(はくたか)→ 長野 →(かがやき)→ 大宮
このように、「同じ方向」かつ「乗り継ぎ駅で改札を出ない」場合に限り、上の2つの列車は「1本」として扱われます。キュンパスなら、このような乗り継ぎをしても、指定席の利用回数は「1回」とカウントされるのです。
なお、以下のような場合はこの制度は適用されません。
- 仙台 → (はやぶさ) → 大宮 →(とき)→ 新潟
- 長岡 → (とき) → 高崎 →(あさま)→ 軽井沢
- 新青森→ (はやぶさ) → 盛岡 →(こまち)→ 秋田
上のように「異なる方向」に乗り継ぐ場合はこの制度は適用されず、キュンパスの指定席の利用回数も「2回」とカウントされてしまいます。特に大宮・高崎で乗り継ぐ場合は要注意です。
【実例】一ノ関→東京で使える乗り継ぎパターン

今回は一ノ関駅から大宮・東京方面に向かう場合を取り上げて解説していきます。
一ノ関駅の近くには猊鼻渓・厳美渓・平泉などの有名な観光地が位置していることもあり、キュンパスで訪れる予定の方も多いことでしょう。
そんな一ノ関駅に停車する新幹線は、日中の時間帯は基本的に「やまびこ」です。
速達型の「はやぶさ」の停車駅ですが、こちらは朝と夕方のみになります。
一ノ関から仙台までは「やまびこ」も「はやぶさ」も各駅停車なので所要時間はほぼ同じです。
しかし仙台から先、「はやぶさ」は大宮までノンストップなのに対し、「やまびこ」は福島・郡山・宇都宮に停車するため、東京まで乗ると30分ほど多く時間がかかってしまいます。
一ノ関→東京は「はやぶさ・こまち」に乗り換えた方が早く着く

仙台で「やまびこ」と「はやぶさ」が接続している
では日中に東京へ向かう場合、本当に「やまびこ」しか選択肢はないのでしょうか?
時刻表を見てみると、一ノ関10:51発車の「やまびこ52号」に乗ると、仙台には11:23に到着します。
この「やまびこ」が仙台発車から4分後、続くように「はやぶさ・こまち14号」がやって来ます。
「はやぶさ・こまち」は仙台~大宮がノンストップ。
途中で「やまびこ」を追い抜くので、結果的に大宮・東京にはこちらの方が先に到着します。
仙台で「はやぶさ・こまち」に乗り換えることで、日中の時間帯でも「はやぶさ」とほぼ同じ速さで東京まで移動できるのです。
一ノ関→仙台の「やまびこ」でも指定席が利用できる!

キュンパスの指定席は、同じ方向に乗り継ぐ場合、何本乗っても「1回」扱いになります。
このため、仙台~東京の「はやぶさ・こまち」だけでなく、一ノ関~仙台の「やまびこ」でも指定席を一緒に利用できます。
「はやぶさ・こまち」は全席指定なので、指定席の回数を消化する必要があります。
「やまびこ」には自由席もありますが、キュンパス期間中は混雑しやすく、場合によっては一ノ関からだと座れない可能性もあります。
一ノ関~仙台は約30分と短いですが、このルールを使えば自由席争奪戦に参加することなく、確実に座れるのが大きなメリットです。
キュンパスを使うなら、ぜひ覚えておきたいポイントです。
時刻表
一ノ関→仙台→東京で、
「やまびこ」→「はやぶさ・こまち」の乗り継ぎができる定期列車を以下に紹介します。
| 一ノ関発 | 仙台着 | 仙台発 | 大宮着 | 東京着 | ||
| やまびこ 94号 | 7:10 | 7:42 | はやぶさ 4号 | 7:52 | 9:00 | 9:23 |
| やまびこ 50号 | 7:42 | 8:11 | はやぶさ・こまち6号 | 8:17 | 9:25 | 9:47 |
| やまびこ 52号 | 10:51 | 11:23 | はやぶさ・こまち14号 | 11:31 | 12:39 | 13:04 |
| やまびこ 54号 | 11:51 | 12:23 | はやぶさ・こまち16号 | 12:31 | 13:39 | 14:08 |
| やまびこ 56号 | 12:51 | 13:23 | はやぶさ・こまち18号 | 13:31 | 14:39 | 15:04 |
| やまびこ 58号 | 13:51 | 14:23 | はやぶさ・こまち20号 | 14:31 | 15:39 | 16:04 |
| やまびこ 60号 | 14:51 | 15:23 | はやぶさ・こまち24号 | 15:31 | 16:39 | 17:04 |
| やまびこ 62号 | 15:48 | 16:23 | はやぶさ・こまち28号 | 16:31 | 17:39 | 18:04 |
| やまびこ 64号 | 18:38 | 19:09 | はやぶさ・こまち36号 | 19:31 | 20:39 | 21:04 |
| やまびこ 68号 | 20:22 | 20:55 | はやぶさ・こまち42号 | 21:31 | 22:39 | 23:04 |
一ノ関駅に停車するこれらの「やまびこ」は、全て盛岡~仙台は各駅停車です。
そのため、新花巻~古川の他の各駅から東京方面に向かう場合も同様に利用できます。
一ノ関 19:21発の「やまびこ66号」は大宮・東京まで先に到着します。
直後の「はやぶさ・こまち40号」に乗り継いでも早く着くわけではないので、ご注意ください。
乗り継ぎきっぷの買い方
キュンパスの座席指定は、「えきねっと」または指定席券売機から行えます。
ここでは「えきねっと」における、上のような乗り継ぎの場合の購入方法を紹介します。
まず座席指定の画面から、乗車区間を入力します。
(ここでは例として【一ノ関→東京】とします)

検索結果には、「やまびこ」のみで行くルートのほかに、仙台で「はやぶさ・こまち」に乗り継ぐルートも表示されます。


この中から、「はやぶさ・こまち」に乗り継ぐルートを選び、座席指定へ進みましょう。
この方法で予約すれば、「やまびこ」と「はやぶさ・こまち」の2列車を指定しても、指定席の利用回数は「1回」としてカウントされます。
まとめ

・新幹線は「同じ方向に乗り継げば」何本乗っても指定席のカウントは「1回」
・新花巻~古川から東京へ向かう場合は、仙台で「はやぶさ・こまち」に乗り換える方が早い
・仙台までの「やまびこ」でも指定席が利用できて快適
キュンパスの利用期間は1日or2日間とあっという間。
ぜひこの裏技で観光や食事の時間を増やし、キュンパスの旅を楽しみましょう。

