【一ノ関~喜多方 往復3000円未満!?】小さな旅ホリデー・パスの限界に挑戦!

おトクな利用方法

皆様、こんにちは。Kasaの旅路へようこそ。

今回は、JR東日本・東北本部が発売しているお得なきっぷ「小さな旅ホリデー・パス」を使って、一ノ関から喜多方までを破格の料金で往復する旅にチャレンジしてみた様子をご紹介します。

まず「一ノ関」「喜多方」とは、それぞれどんな街でしょうか?

一ノ関は岩手県の南端、そして喜多方は福島県の会津地方にあるラーメンの町。
2つ県をまたぐだけに距離は遠く、300kmにもなります。

距離も遠ければ、当然交通費もバカになりません。
節約のために在来線で往復しても、なんと運賃だけで10,000円以上。時間もお金もかかってしまいます。

しかし、そんな長距離移動も「小さな旅ホリデー・パス」を使えば、わずか3,000円未満で実現できるようになるのです!
「そんなうまい話があるの?」と疑いたくなる方もいるかもしれませんが、実際に行ってみたところ、周辺の観光も含めて往復できることが分かりました。本記事では、このパスの仕組みと注意点、そして実際の旅の様子をレポートしていきます。

鉄道ファンはもちろん、南東北をおトクに巡りたい旅行好きの方にも必見の内容ですので、ぜひ最後までお付き合いください。

小さな旅ホリデー・パスとは?

小さな旅ホリデー・パスとは、JR東日本 東北本部が主体となって発売しているおトクなきっぷです。指定のエリア内の在来線普通・快速列車が1日中乗り放題になります。

利用可能エリア

以下に示すJR東日本指定のエリアで使用できます。

JR東日本のホームページより
路線使用できる駅
東北本線平泉~新白河・岩切~利府
陸羽東線全線
石巻線全線
気仙沼線全線
仙石線全線
仙石東北ライン全線
仙山線全線
常磐線岩沼~山下
奥羽本線(山形線)新庄~福島
左沢線全線
米坂線米沢~今泉
磐越西線郡山~喜多方
磐越東線郡山~小野新町

例えば、上のような主要観光地は、ほとんどがパスのエリア内。新幹線で仙台や郡山にアクセスしたあとに、このパスで南東北を周遊するといった使い方が可能です。

地元の人にもおすすめ!

このきっぷは、観光客だけでなく地元に住んでいる方にもかなり使いやすいのも特徴です。というのも、エリアが広いのでちょっと遠出しただけで簡単に元が取れてしまうからです。

例えば――

  • 仙台⇔郡山(往復)
  • 仙台⇔一ノ関・平泉(往復)
  • 仙台⇔喜多方(片道)

これだけで通常運賃の元がほぼ取れてしまいます!週末に仙台へ買い物やレジャーに行きたい郡山市民の方、ちょっと温泉に行きたい仙台市民の方にもピッタリなきっぷですね。

使用できる期間・おねだん

発売期間:通年
有効期間:1日間
利用期間:土・休日及び4月29日~5月5日、7月20日~8月31日、12月23日~1月7日の毎日

おねだん:2,720円

このきっぷは基本的に土・日・祝日の1日に限り使えますが、GW、夏休み、年末年始などは平日を含めて毎日使用できます

注意点

(右写真)
みどりがおか – 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=146484947による

東北新幹線は利用できない

このパスでは東北新幹線は利用不可です。特急券を別で買っても、パスを乗車券代わりに使うことはできません

東北新幹線(新白河~一ノ関)を利用したい場合は、通常の乗車券+特急券が必要になります。

山形新幹線(福島~新庄)は例外的にOK

ちょっとややこしいですが、山形新幹線(福島~新庄)特急券を買えば利用可能です。
この区間は下の「特急列車」と同じ扱いになります。

特急列車は特急券、指定席・グリーン車は指定券・グリーン券を買えば利用できる

パスの基本は「普通・快速列車」ですが、特急列車や指定席・グリーン車も、追加料金を払えばOKです。

▼例えば、2025年8月時点で利用できる特急・快速列車はこんな感じ:

山形新幹線(奥羽本線):つばさ(福島~新庄)
常磐線        :ひたち(仙台~亘理)※全車指定席
東北本線       :イブニングウェイ(仙台~小牛田~石越)※全車指定席
磐越西線       :快速「あいづ」(郡山~会津若松)
磐越西線       :快速「SLばんえつ物語」(会津若松~喜多方)※全車指定席
陸羽東線       :快速「湯けむり」(仙台~鳴子温泉)※全車指定席
※その他の臨時列車も含む

このような列車に乗る際は、特急券や指定席券・グリーン券も忘れずに購入しましょう。

使用開始後の払い戻しは原則できない

このパスは、使用開始=改札に入った時点で払い戻しが不可になります。

たとえば、旅行中に大雪や強風で路線が止まってしまっても、基本的には払い戻しはできません(全面運休など特例を除く)。

そのため、「急に列車が止まってしまった!」というときは、目的地を変える・別ルートで楽しむなど臨機応変に対応するのがおすすめです。

旅の様子

ここからは「小さな旅ホリデー・パス」を利用して、実際に一ノ関~喜多方を往復してきた様子をご紹介します。

5:45 JR一ノ関駅

朝5:40のJR一ノ関駅へやって来ました。この日は5月で、まだ朝は寒さが残る時期です。
ここから終電まで約17時間をかけ「小さな旅ホリデー・パス」を片手に、在来線だけで300km離れた福島県・喜多方駅まで往復します。

5:56 東北本線(一ノ関→仙台→岩沼)

今回乗車するのは、5:56発の「岩沼行き」、小牛田・仙台方面への一番列車です。行程に少しでも余裕を持たせるため、早い時間のうちに行けるところまで向かいます。

こちらの列車に、終点の岩沼駅まで乗車していきます。

朝ラッシュの仙台地区へ突入するため、この列車は6両での運転です。
一ノ関駅から南へ向かう電車の多くは「小牛田行き」。乗客もあまり多くないので、2両でワンマン運転を行っています。一方朝と夜に2往復ずつある仙台への直通便では、仙台が近づくにつれて乗客が多くなるため、一ノ関の時点で6両となります。

岩手県内を走る列車はどんなに長くても4両なので、普段6両が見られるのはここだけ。とても珍しい光景です。

5:56、一ノ関駅を発車。
「小さな旅ホリデー・パス」を握りしめ、喜多方までの限界旅行がいざ、スタートです。

時刻はまだ朝の6時。日は昇って来ましたが、まだ薄暗い時間です。
田んぼに映る朝日を眺めながら、宮城県の田園地帯を南へ進みます。

小牛田駅までやって来ました。普段仙台方面へはこの駅で乗り換えとなりますが、今日はそのまま仙台方面に直通します。

小牛田駅には東北本線だけでなく、石巻線・陸羽東線も乗り入れる大きな駅。そんなこともあってか、休日ながらも車内は徐々に賑わいを見せてきます。

しばらく進むと、松島駅を通過。ここから塩釜までの区間は、日本三景・松島の絶景左手に広がり、東北本線でも絶景のポイントです。
東北本線は仙石線と並走しながら海岸線を進むため、車窓からの眺めもぐっと開放的に。とはいえトンネルも多いので、景色は「トンネルの合間にそっと現れるご褒美」といった感じです。

やがて列車は、7:31に東北最大のターミナル・仙台駅へ。
ここで約9分の停車があるため、ホームに降りて少し散策してみます。

隣のホームには、阿武隈急行線からやって来た車両が停車中。阿武隈急行の仙台直通は朝夕のみなので、仙台駅で出会えるのはちょっと珍しい光景です。

なお、仙台駅以南は東北本線だけでなく、名取から分岐する仙台空港アクセス線、岩沼から分岐する常磐線もすべて仙台駅まで乗り入れてきます。東北の鉄道路線がぎゅっと集約される駅ならではのにぎわいを感じます。

7:40、仙台駅を発車。次の停車駅は長町です。
駅の東口(写真の側)のあすと長町地区も再開発が進み「tekuteながまち」や東北唯一の大型家具専門店「IKEA」などがあり、新しい賑わいが生まれるようになりました。

名取駅は直接市の図書館ともつながっている

仙台空港アクセス線が分岐する名取駅に到着。ここまで来れば終点・岩沼はもうすぐです。

8:12 東北本線(岩沼→福島)

8:08、列車の終着・岩沼に到着です。
ここが一ノ関駅から在来線1本で来れる(恐らく)最も遠い駅ということで、どこか達成感を覚えました。

ここまで乗車した列車は「利府行き」として仙台方面に折り返すようです。

8:12、ここから乗車するのは東北本線の「福島行き」です。

この列車は仙台が始発で、先ほど乗車した「一ノ関発岩沼行き」のすぐ後ろを走るため、仙台~岩沼のどこかで乗り換えることができます。

今回筆者は岩沼から乗車しましたが、すでに車内はかなり埋まっていて、白石駅でようやく座席を確保できました。もし確実に座りたいなら、仙台駅での乗り換えがおすすめです。

岩沼を出てしばらく走ると、船岡~大河原の間で右手に白石川が流れます。川沿いには桜並木が続き、春には「白石川堤一目千本桜」として多くの人が訪れる名所です。桜の時期には列車も減速して走るため、窓いっぱいに広がる桜並木と川の景色を、ゆったり楽しむことができます。

やがて列車は越河駅に停車。ここが宮城県の最南端の駅で、この先いよいよ福島県に入ります。白石を過ぎた頃から車内も落ち着きを見せ、県境越えの区間らしい静かな時間が流れます。

福島県に入ってから25分ほどで、終点の福島駅に到着。仙台ほどではありませんが、再び車内はにぎわいを見せます。

到着直前には、飯坂温泉からやってきた「福島交通飯坂線」の電車が並走。車体には福島市のキャラクター「ももりん」が描かれており、福島市にやって来たことを実感しました。

9:36 東北本線(福島→郡山)

9:08、福島駅に到着しました。
次に乗る郡山行きの列車までは約30分。せっかくなので、駅の外へ出てみることにします。

福島駅は、県都・福島市の玄関口。
駅ビル「S-PAL福島」には飲食店やおみやげ店が並び、周辺にも商店街が広がっています。郡山やいわきと比べても、駅前のにぎわいは決して負けていません。

駅西口を北に進むと、ひときわ目を引く高層ビル「コラッセふくしま」が見えてきます。

12階には無料で入場できる「展望ラウンジ」があり、地上60mの高さから福島市内を一望できます。

9時過ぎ、あいにくの雨模様で空は少し暗め。それでも北側には、市のシンボルである「信夫山」の雄大な景色が拝めます。

しばらく眺めていると、東京方面へ向かう新幹線が滑り込んできます。東北新幹線と山形新幹線が行き交うこの場所は、鉄道ファンや子どもにも人気のビュースポットです。

駅へ戻る途中、かつて「イトーヨーカドー福島店」があった建物が目に留まりました。2023年に閉店して以降、建物は解体予定とのことでしたが、2025年現在もそのままの姿をとどめています。

福島市では駅前の再開発が進行中で、これからどんな街並みに生まれ変わるのか、期待がふくらみます。

それでは、9:36発の「郡山行き」に乗車します。50分ほどの乗車で到着です。

10:26 郡山駅にて

10:27、郡山駅に到着。一ノ関からひたすら乗ってきた東北本線もここでお別れ。
ここからは進路を西に変え「磐越西線」に乗車します。

しかし、次の列車まで45分ほど時間がありますので、新幹線ホームに上がって暇をつぶします。

東京方面へ向かう「やまびこ・つばさ132号」が発車していきます。
山形新幹線では昨年から最新型のE8系がデビューしましたが、従来のE3系もまだ現役。しかし、いずれ完全に置き換えられる予定です。今のうちに見納め・乗り納めをしておきたいところですね。

しばらくすると、東京方面から下りの「やまびこ・つばさ131号」が猛スピードで通過。
やまびこ号・つばさ号ともに、基本的に郡山駅にも停車しますが、この列車は大宮~福島をノンストップで走行する速達便。E8系の最高速度である300km/hで通過していきます。

従来のE3系よりも最高速度が25km/hアップし、所要時間が4分短縮するなど、山形新幹線は大きな進化を遂げました。

下りホームにやって来ると、郡山始発の「なすの272号」が停車していました。
今では残り少なくなったE2系で運転される、なかなか珍しい列車です。かつて“はやて”として活躍した車両も、今は穏やかに各駅停車として東北を走っています。

駅構内には「ふくしまデスティネーションキャンペーン」の幟も掲げられていました。

福島県の中央に位置する郡山は、東西南北どこへも行ける交通の要衝。多くの方々がここからそれぞれの「ふくしま」を目指します。

11:15 磐越西線(郡山→会津若松)

11:15発の磐越西線「会津若松行き」に乗車します。2両編成のワンマン運転です。

会津若松までは約1時間15分。郡山発車の時点で座席はすべて埋まり、立ち客も多め
休日や観光シーズンは特に混雑するため、なるべく早めに乗車するのがおすすめです。

列車は郡山市街を抜け、徐々に山あいへ。国道49号線と並走しながら、緑の中を軽快に進みます。

猪苗代湖畔駅を通過しています。

乗車しているのは普通列車で、郡山~会津若松の全ての駅に停車しますが、こちらは臨時駅。営業していない期間は容赦なく通過していきます。
ホームはあるものの、2006年を最後に列車は一切停車していないようです。

地図で見ると、猪苗代湖に最も近くに位置しており、かつては近くにある「志田浜湖水浴場」にアクセスできる駅でした。しかし、年々利用者が減少したため、この駅への停車はなくなりました。

今もホームだけが残る“静かな休止駅”として、ローカル線らしい時間の流れを感じさせます。

猪苗代駅を過ぎると、左手には会津の名峰・磐梯山
この日はあいにく雲をかぶっていましたが、晴れた日にはその堂々たる姿が車窓いっぱいに広がります。

磐梯町を過ぎてもう一つの山間部を越えると、電車はいよいよ会津若松市内に入っていきます。

12:31 会津若松市内を散策

12:31、今回の1つ目の目的地・会津若松駅に到着しました。
一ノ関を出てから6時間35分。同じ東北地方とはいえ、在来線だけを使うとかなり遠い場所に来たことを実感します。

駅を出ると、まず目に飛び込んできたのは「赤べこ」と「白虎隊」の像。
会津を象徴するこの2つのモチーフが、訪れる人を温かく迎えてくれます。

すぐそばには「あいづっこ宣言」の看板も。
江戸時代の藩校・日新館で子供たちに教えられていた精神を、現代風に訳したものです。
これらの言葉は、今の時代に読んでも心に響きます。

会津若松市を代表する観光地といえば、やはり「鶴ヶ城」。
駅から南へ約3km、徒歩で40分ほどの道のりです。
雨が降っていましたが、せっかくなので歩いて向かうことにしました。

駅の近くにある商店街をまずは南へ。

途中「野口英世博士と旧会陽医院」が見えてきます。
幼少期に大火傷を負った英世少年がここで手術を受け、医学を志したというエピソードが有名ですね。
彼の人生を変えた場所が、こうして街の一角に静かに残っています。

道中には商店街や、藩校「日新館」ゆかりの地など、歴史の香りが漂うスポットが点在。
歩くだけでも“会津らしさ”を感じられます。

道を南にてくてく歩いておりましたら、いよいよ左手に見えてきました。

早速中へ入ってみます。
このお城は天守閣の内部は有料ですが、外の公園は自由に散策可能になっています。

鶴ヶ城入城料(2025年10月現在)

区分(個人)おねだん
大人410円
小人150円

雨の中に白く美しい天守閣が姿を現しました。
鶴ヶ城――会津の象徴にふさわしい、気品ある姿です。

この日は雨が降っていたにも関わらず、多くの観光客の姿が。
海外からの観光客も多く、赤べこの置物を手に楽しそうに写真を撮る姿も見られました。

鶴ヶ城は南北朝時代に築かれ、戊辰戦争では「会津戦争」の舞台となった地。
白虎隊の悲劇をはじめ、会津藩が最後まで誇りを貫いた歴史を思うと、雨に濡れた石垣がいっそう重みを帯びて見えます。

さて、そろそろ駅の方に戻ります。
帰り道はアーケードのある「大町通り」経由で駅へ。

道中には福島県ではおなじみのスーパー「リオン・ドール」。
ここ会津若松市に本社を置く企業なんだとか。

14:33 磐越西線(会津若松→喜多方)

会津若松の街を歩き終え、再び駅へ戻ってきました。
2時間ほどの滞在でしたが、城下町としての誇りと歴史を肌で感じることができました。

駅周辺には多くのお土産店が並び、赤べこをモチーフにした可愛らしいグッズやお菓子が並びます。
筆者も旅の記念に、観光案内所内でお菓子をいくつか購入しました。

次に向かうのは、本日の2つ目の目的地であり、「小さな旅ホリデーパス」で行ける最北端の駅・喜多方
14:33発の磐越西線・新津行きに乗車します。

写真は喜多方駅で撮影

列車は「普通」列車ですが、途中の塩川駅以外はすべて通過
あっという間に走り抜けていく集落や田畑を眺めながら、「普通」と「各駅停車」の違いを身をもって感じました。

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14:48 喜多方市内を散策・昼食

本日の2つ目の目的地、そして「小さな旅ホリデーパス」の限界点――喜多方駅に到着しました。

一ノ関から乗り継ぐこと6時間弱、約300kmの長い道のり。
在来線だけでここまで来られること自体が驚きであり、そしてそれが2,720円という破格の切符で叶うことに、改めて感動を覚えました。

次の列車までは約1時間。せっかくなので駅周辺を歩いてみることにしました。

喜多方といえば、やはり「ラーメン」。
日本三大ラーメンの一つとして知られ、市内には100軒以上の店が立ち並びます。

駅前の通りを歩くと「桜井食堂」さんの暖簾が目に入りました。
すでに時刻は15時近く。昼の営業を終える店も多い中、ありがたいことに開いていました。

湯気の立つ一杯が運ばれてくると、ふわりと香る醤油の香り。
澄んだスープにちぢれ麺がよく絡み、チャーシューやメンマ、ナルト、ねぎの素朴なトッピング。
一口すすると、まろやかで優しい味わいが広がります。
「これぞ醤油ラーメンの原点」と思わずうなずく、懐かしい一杯でした。

列車の時間までまだ少しありますので、近くをお散歩。

喜多方はラーメンだけでなく“蔵のまち”としても知られています。
会津若松の城下町とはまた違う、素朴で落ち着いた空気。この街には「日常の中の美しさ」が息づいています。

15:52 磐越西線(喜多方→会津若松→郡山)

喜多方駅に戻ってきました。
ここから先は来た道をひたすら戻る形で、岩手県・一ノ関駅まで戻ります。

駅のこ線橋から西側(新潟方面)を眺めます。会津の雄大な山々に囲まれたのどかな場所です。

磐越西線は喜多方よりも西側は非電化区間です。そのため、喜多方駅にある電化設備や架線も、西に進むと消えていきます。近年では会津若松~喜多方間も電化設備の撤去が進んでいるそうなので、いずれこの風景も昔のものになるでしょう。

ホームで列車を待っていると、反対側のホームに「SLばんえつ物語」がやって来ました。
喜多方の街に長い警笛を「ボーーー」っと響かせながらの到着。
筆者の地元・岩手でかつて走っていた「SL銀河」以来SLとの再会で、どこか込み上げてくるものがありました。

この日も多くのお客さんが乗車されておりました。「のってたのしい列車」の代表格として、いつまでも走り続けてほしいものです。

こちらの列車で会津若松駅に戻ります。

行きとは異なり、先ほど通過した「会津豊川」「姥堂」「笈川」「堂島」の4駅にももれなく停車していきますが、乗り降りはあまり見られません。通過している理由が何だかわかるような気がしました。

帰る頃には天気も回復し、のどかな田園地帯と会津の山々の景色が美しく焼き付きます。

会津若松駅に戻ってきました。
ここでは改札を出ずにそのまま、郡山行きの普通列車に乗り換えます。

行きの電車は2両で大混雑でしたが、帰りの電車は4両。
改札口に近い後ろの車両こそ混んでいたものの、前の車両はガラガラ。発車直前でも余裕で席が確保できます。

帰りも磐梯山は雲を被っていたものの、美しい緑の景色が5月らしいです。
この辺りではちょうど車掌さんによる磐梯山の観光案内が。観光列車のような一面も味わえました。

1時間ほどすると郡山の市街地に入り、磐越西線の終着・郡山に到着します。

17:41 東北本線(郡山→福島→仙台)

ここからはひたすら東北本線を北へ進みます。
磐越西線から福島方面への乗り換え時間は5分。非常にテンポよく乗り継げました。

この時間になってくると、外は徐々に暗くなってきます。
土曜日ですが夕方の帰宅時間なので、郡山・福島両駅に近づくほど車内は賑わっていきます。

福島駅にて「仙台行き」に乗り換えます。
この「701系」は座席が柔らかいのが特徴。今日は長い時間電車に乗っていたので、ふかふかの座席で少しでも体を癒していきます。終点・仙台まで乗車するので、寝てしまっても平気です。

途中の藤田駅を発車すると、福島県と宮城県の県境越え区間となり、電車は山間部へ。
その際に国見町の景観を高いところから眺めることができますが、ちょうど夜景になろうとしてる頃。綺麗な景色が見られました。

この光景は筆者の中でもお気に入りの1つ。福島県を離れる寂しさが若干あふれるほどです。

20:03 仙台駅で休憩

約半日ぶりに杜の都・仙台まで戻ってきました。ここまで戻ってくると少し安心感があります。

右上に「一」と書いている電車が一ノ関行き

仙台では乗り換え時間6分で20:09発の「一ノ関行き」に乗り継ぐことができますが、1時間ほど休憩をし、21:09発の電車に乗り継ぎます。

仙台駅の東口にある商業施設「BiVi仙台駅東口」内にある「大衆食堂 半田屋」で夕食を。
ここは食べたいものを自由に取っていくビュッフェスタイルが特徴な、仙台発祥の食堂です。筆者もこの方式が好きで、仙台を訪れると時々こちらで食事をすることがあります。

今回は「ハーフカレー」「豚汁」「コーヒーゼリー」の3点をチョイス。
半田屋では「豚汁」が人気なのだそうで、筆者も一度試してみました。大きな具がたくさんあり、豚肉の味わいが深く、疲れた体を癒す一杯でした。

仙台駅の西口へ。この光景は誰もが「仙台だ」と認識できるほど有名ですね。
さすがは東北最大の都市。この時間になってもペデストリアンデッキは大勢の人が行き交います。

21:09 東北本線(仙台→一ノ関)

仙台まで来れば、スタート地点の一ノ関まではもうすぐそこ。
21:09発、本日最終の「一ノ関行き」に乗車します。

途中の小牛田から先は最終列車として運転。
仙台発車時に混雑していた6両の車内も、なんと岩切駅で8割ほどが降りてしまい、岩手県に入る頃には車両は貸し切り状態に…

終着・一ノ関駅は普段大船渡線が発着する3番線へ到着。
列車が停車すると、まもなくこの旅も終わりを告げます。

22:44 一ノ関駅・到着

22:44、無事にスタート地点・JR一ノ関駅に到着。今朝出発してから17時間48分ぶりに戻ってきました。

つい7時間前は300kmも離れた福島県・喜多方にいたのにその日のうちに戻ってこれたこと、移動が本当に3,000円未満でできてしまったこと、どちらも未だに信じられません。

時刻はもう23時前。全ての最終列車が発車し、発車標にはどの列車も表示されていません。
この光景を眺めると、本当に「帰ってきたんだ」ということを実感させられます。

行程表

ここまでの行程をまとめると、以下のようになります。

5:56 一ノ関駅発(東北本線:岩沼行き)
8:08 岩沼駅着
8:12 岩沼駅発(東北本線:福島行き)
9:08 福島駅着
9:36 福島駅発(東北本線:郡山行き)
10:28 郡山駅着
11:15 郡山駅発(磐越西線:会津若松行き)
12:31 会津若松駅着

会津若松市内を散策(約2時間

14:33 会津若松駅発(磐越西線:新津行き)
14:48 喜多方駅着

喜多方市内を散策・昼食(約1時間

15:52 喜多方駅発(磐越西線:会津若松行き)
16:15 会津若松駅着
16:20 会津若松駅発(磐越西線:郡山行き)
17:36 郡山駅着
17:41 郡山駅発(東北本線:福島行き)
18:26 福島駅着
18:40 福島駅発(東北本線:仙台行き)
20:03 仙台駅着

仙台市内を散策・夕食(約1時間

21:09 仙台駅発(東北本線:一ノ関行き)
22:44 一ノ関駅着

この行程なら「小さな旅ホリデー・パス」1日分で収まるので、2,720円で往復・日帰りすることができます。
会津若松・喜多方・仙台の3ヶ所で観光することができますが、それぞれの滞在時間は1~2時間ほどしかなく、残りはほとんどの時間を列車内で過ごすことになります。

安さの代わりに体力勝負の一面もありますが、「我こそは」という方はぜひチャレンジしてみてはいかがでしょうか…?

まとめ

今回は、岩手県・一ノ関駅を起点に「小さな旅ホリデー・パス」でどこまで行けるのかを検証し、エリアの最西端である福島県・喜多方まで日帰りで往復することができました。

在来線を乗り継ぎながら、仙台平野の広がりや会津の山々など、南東北の自然を味わえたのはこの旅ならでは。
時間こそかかりますが、その分、列車に揺られながら風景を味わう贅沢を堪能できました。

この「小さな旅ホリデー・パス」は、仙台・郡山・福島など南東北各地から利用できます。
新幹線で訪れた先の移動にもぴったりですので、東北の観光にぜひ使ってみてください。

今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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