【完全撤退】東北地方のイトーヨーカドーを振り返る

雑記

 こんにちは。「Kasaの旅路」へようこそ。

 皆様は「イトーヨーカドー」をご存知でしょうか?
 東日本を中心に展開する総合スーパーで、関東・東北・北海道・信越地方を中心に営業していました。

 しかし近年、イトーヨーカドーは衣料品部門を中心に業績が伸び悩んでおり、苦境に立たされているといわれています。総合スーパーを取り巻く環境が厳しくなってきた影響もあり、規模の縮小や店舗の閉鎖といった動きが目立つようになっています。

 そのような中、2024年2月9日、運営するセブン&アイホールディングスが「北海道・東北・信越地方の17店を順次閉鎖し、同地方から撤退する」と発表がありました。幼い頃から何度も足を運び、家族との時間を楽しませてくれたイトーヨーカドーの各店。筆者にとってはこの発表はただのニュースではなく、心に大きな衝撃を与えるものでした。同時に、閉店が決まった店舗にはできる限り足を運び、思い出を心に刻みたいと思いました。

イトーヨーカ堂 北海道など17店舗の営業終了し地域から撤退へ | NHK
【NHK】大手スーパーのイトーヨーカ堂は、構造改革の一環として、北海道や東北などの17店舗の営業を順次終了し、この地域から撤退する…

 この記事では、2021年4月時点で東北地方で営業していたイトーヨーカドー9店舗をまとめてご紹介します。かつての記憶を振り返るきっかけや、何かしらの思い出の一助になれば幸いです。

おことわり

本記事は、筆者の主観に基づいて作成した内容です。ご了承ください。

今回紹介する9店舗

・青森県:4店舗(青森店・弘前店・五所川原店・八戸沼館店)
・岩手県:1店舗(花巻店)
・宮城県:2店舗(アリオ仙台泉店・石巻あけぼの店)
・福島県:2店舗(福島店・郡山店)

 東北地方の「イトーヨーカドー」は、2021年4月時点で9店舗営業していました。
 しかし、2024年1月の「アリオ仙台泉店」の閉店を皮切りに順次閉店していき、2025年1月26日の「花巻店」の閉店をもって、東北地方から完全撤退しました

 また、その多くの店舗は閉店後、別の会社に事業が承継され、同じ建物にオープンすることが決まっています。本記事では後継店舗についても合わせて紹介します。

各店舗の紹介

青森県

青森店(青森県・青森市)

イトーヨーカドー 青森店
・住所  :〒030-0843
      青森県青森市浜田1丁目14-1
・開店年 :2000年
・閉店日 :2024年7月28日(24年間営業)
・店舗構造:地上4階建て(うち3~4階・屋上は駐車場)

・後継店舗:CiiNA CiiNA 青森(ロピア青森店)

 青森県の県庁所在地・青森市の浜田地区に位置していたイトーヨーカドー青森店。
 開店当時、このエリアは田んぼが広がる未開発の地でしたが、イトーヨーカドーの開業を契機に周辺には商業施設が次々と立ち並び、現在では青森市を代表する商業エリアへと発展しました。向かい側にある商業施設「ドリームタウンAri」との相乗効果で、多くの人々が行き来する賑やかなエリアとなり、週末には買い物客で大いに賑わっていました。

 青森店の特徴のひとつが、店舗内に立体駐車場を備えていることでした。建物の3階・4階・屋上が駐車場になっており、雨の日でも濡れる心配がなく便利です。家族連れや遠方から訪れる人にも優しい設計が魅力でした。筆者自身、子供の頃に何度も訪れた思い出があり、立体駐車場をぐるぐる上がっていくたびにテンションが上がったことを今でも鮮明に覚えています。

 しかし、そんな青森店も2024年7月28日をもって24年間の歴史に幕を下ろしました。
 閉店後は、関東を中心にスーパーマーケット「ロピア」を展開する「oicグループ」に事業が引き継がれ、1か月後にはショッピングモール「CiiNA CiiNA 青森」として再出発。一部店舗が先行オープンし、同年12月10日には核店舗となる「ロピア青森店」もオープンしました。

CiiNA CiiNA 青森(シーナシーナ青森) - OICグループのショッピングユートピア
OICグループのあたらしい商業施設、CiiNA CiiNA 青森(シーナシーナ青森)の公式サイト。スーパーマーケット ロピアをはじめ、バラエティ豊かなショップが揃います。

弘前店(青森県・弘前市)

イトーヨーカドー 弘前店
・住所  :〒036-8002
      青森県弘前市駅前3丁目2-1
・開店年 :1976年
・閉店日 :2024年9月29日(47年間営業)
・店舗構造:地下1階、地上8階建て(駐車場は別棟に2つ)

・後継店舗:CiiNA CiiNA 弘前(ロピア弘前店)

 青森県津軽地方の中心都市・弘前市に位置していた「イトーヨーカドー弘前店」。県内で最も早い1976年に開店した弘前店は、その歴史の長さゆえに多くの市民にとって特別な存在でした。

 弘前店は青森県内の他の3店舗とは異なり、市街地中心部に立地し、どちらかというと総合スーパーというより「百貨店」のような佇まいが特徴的。地下に食品売り場があり、1~4階は衣料品・日用品売り場、5階以上に子供用品売り場やレストラン…といったフロア構成も特徴的でした。

 車でのアクセスにも配慮されており、近隣には有料の立体駐車場が2棟設置され、店舗とは地下通路で接続。さらに、1階の一部には「弘前バスターミナル」が併設され、市内を結ぶ路線バスや仙台・東京行きの高速バスの発着拠点となっていました。弘前店は「買い物する場所」であると同時に、弘前市内の交通の中心地でもあり、街の生活に密接に結びついていたのです。

 これだけの賑わいを見せ、47年という長きにわたり市民から愛され続けた弘前店ですが、こちらも2024年9月29日に惜しまれながら閉店。青森県内で最も遅い閉店となり、「弘前に始まり、弘前で終わる」といわんばかりの象徴的な出来事でした。

 閉店後は青森店と同様に「oicグループ」へ事業承継され、「CiiNA CiiNA 弘前」として新たなスタートを切りました。2025年1月現在、先行オープンした店舗が営業を開始しており、2月には核店舗となる「ロピア弘前店」の開店が予定されています。

五所川原店(青森県・五所川原市)

出典:31日閉店ヨーカドー五所川原店に惜しむ声/北海道新聞デジタル

イトーヨーカドー 五所川原店
・住所  :〒037-0004
      青森県五所川原市唐笠柳藤巻517-1
※ショッピングモール「ELM」内に出店
・開店年 :1997年
・閉店日 :2024年3月31日(27年間営業)
・店舗構造:地上2階建て(うちイトーヨーカドーは1階部分のみ)

・後継店舗:ロピア五所川原店

 五所川原市といえば立佞武多が有名ですが、その中でひときわ目立つ商業施設「ELM」。その核店舗として1997年に開業したのが「五所川原店」でした。オープン当初から、青森県内最大級のショッピングモールを訪れる人々を支える存在として、多くの買い物客で賑わいを見せていました。

 開業当時、イトーヨーカドーは1階に食品売り場、2階に衣料品や日用品売り場を展開する広々とした構成でしたが、時代の流れや消費傾向の変化を受け、2018年には2階の営業を終了。以降は1階の食品売り場に特化する形で営業を続けてきました。

 しかし2024年3月31日をもって、五所川原店は27年の歴史に幕を下ろします。県内では最も早い閉店だったこともあり、多くの人に惜しまれながらの閉店でした。

 その後継店舗として8月9日に「ロピア五所川原店」がオープン。青森県内初出店のロピアということもあり、初日から多くの買い物客が詰めかけ、長い行列ができるほどの盛況ぶりでした。このオープンを機に、「ELM」全体にも新しい活気がもたらされることでしょう。

八戸沼館店(青森県・八戸市)

イトーヨーカドー 八戸沼館店
・住所  :〒031-0071
      青森県八戸市沼館4丁目7-111
※ショッピングモール「Pia Do」の核店舗
・開店年 :1998年
・閉店日 :2024年8月31日(26年間営業)
・店舗構造:地上2階建て

・後継店舗:イオンスタイル八戸沼館

 青森県第2の都市、八戸市にあった「八戸沼館店」。県南で唯一のイトーヨーカドーとして、長年にわたり地域の暮らしを支えてきた店舗です。実はその歴史は1998年の開業以前にさかのぼります。かつて中心街にあった「八戸店」として1980年に誕生し、その後沼館地区のショッピングモール「Pia Do」への移転を経て、約44年間、八戸市民に親しまれ続けてきました。

 八戸沼館店が開業して以降、周辺には商業施設が次々と進出し、沼館地区は八戸市を代表する商業エリアとして発展。隣接する「シンフォニープラザ沼館」や、少し離れた「八戸ショッピングセンター ラピア」とともに、週末には多くの買い物客で賑わいを見せていました。

 筆者自身もかつてこの近くに住んでいたことがあり、八戸沼館店は特別な思い出の場所です。1階の食品売場では「7プレミアム」の商品を探し、2階の文房具コーナーで勉強道具を選んだ日々が懐かしく思い出されます。買い物をしなくても、どこか落ち着きのある店内の雰囲気が好きで、立ち寄るだけで心が和らぐ場所でした。

 そんな八戸沼館店も、2024年8月31日をもって、26年の歴史に幕を下ろしました。
 後継店舗は青森県内の3店舗「ロピア」ではなく……「イオンスタイル八戸沼館」になります。
(「ラピア」と混同しやすいからでしょうか……?)

出典:2025年春「(仮称)イオンスタイル八戸沼館」を出店/イオン東北

 2025年1月現在、外観工事はすでに完了しており、その後内装工事を経て今春のオープンが予定されています。「イオンスタイル」を軸に、これから八戸市・沼館地区にどんな賑わいが見えるのか、とても楽しみです。

岩手県

花巻店(岩手県・花巻市)

イトーヨーカドー 花巻店
・住所  :〒025-0063
      岩手県花巻市下小舟渡118-1
・開店年 :1988年
・閉店日 :2025年1月26日(36年間営業)
     ※東北地方最後のイトーヨーカドー
・店舗構造:地上2階建て

・後継店舗:CiiNA CiiNA 花巻(ロピア花巻店)

 岩手県唯一のイトーヨーカドーだった「花巻店」。その存在は、単なる買い物の場を超えて、花巻市民のみならず岩手県全体に親しまれてきました。筆者自身、地元のテレビで流れるCMを見て、花巻店が象徴する温かい日常を感じていた一人です。一県民として、閉店のニュースを聞いたときは心から驚き、寂しい思いが募りました。

 筆者の友人も花巻店を頻繁に訪れていたと言います。ここは食品だけでなく、専門店で衣料品や雑貨を揃えることができ「生活の全てがここで完結する」とまで言っていました。それほど愛用していた彼女にとって、この閉店は深いショックだったに違いありません。

 花巻店には、イトーヨーカドーでは有名なファストフード「ポッポ」があります。
 ラーメン、ポテト、チャーハン、そして懐かしさを感じさせる今川焼まで、バラエティ豊かなメニューが揃い、多くの買い物客を魅了してきました。なお、すべてのイトーヨーカドーに「ポッポ」があるわけではないため、花巻店で味わえるのはちょっとした特権のようなものでした。

画像は福島店で撮影

 筆者の一番のお気に入りは「醤油らーめん」と「チャーハン」。特にチャーハンは肉の触感が絶妙で、一口ごとに幸せを感じる思い出深いメニューです。

 そんな花巻店も、2025年1月26日に36年の歴史に幕を下ろしました。これに伴い、東北地方からイトーヨーカドーが撤退したことになります。友人もおそらく心の中で静かに別れを告げながら、この地に刻まれた思い出を噛みしめていることでしょう。

 閉店後は、「CiiNA CiiNA 花巻」として新たなスタートを切ります。2025年2月27日に一部店舗が先行オープンし、夏頃には核店舗である「ロピア」も営業を開始予定。新しい風を吹き込むこの場所が、再び地域の暮らしを支える拠点となる日が楽しみです。

宮城県

アリオ仙台泉店(宮城県・仙台市泉区)

出典:【独自】「アリオ仙台泉」来年1月末に閉店へ 前身は1992年オープン「イトーヨーカドー仙台泉店」

イトーヨーカドー アリオ仙台泉店
・住所  :〒981-3133
      宮城県仙台市泉区泉中央1丁目5-1
     ※ショッピングモール「アリオ仙台泉」内に出店
・開店年 :1992年
・閉店日 :2024年1月31日(31年間営業)
・店舗構造:地下1階、地上5階建て

・後継店舗:未定

 東北最大都市・仙台市の泉区にあった「アリオ仙台泉店」。地下鉄南北線「泉中央駅」の開業に合わせてオープンし、駅前という好立地から、多くの買い物客の生活を支えてきました。隣接するショッピングモール「セルバ」との間には連絡通路が整備され、共同企画が行われるなど、地域の賑わいを牽引する重要な存在でした。

アリオとセルバ(左)をつなぐ連絡通路

 残念なことに、アリオ仙台泉店の周囲を取り巻く環境はとても厳しいものでした。1996年のピークを境に売上は減少が続き、さらに2011年の東日本大震災では建物に甚大な被害を受け、一時休業を余儀なくされました。当初、2012年に閉店が予定されていたこの店舗が再び息を吹き返したのは、震災後の売上回復のおかげでした。震災がなければ、幾度の苦難を乗り越えながらも営業を続けたこの店舗には、特別なドラマがありました。

 それでも時代の流れは厳しく、アリオ仙台泉店は2024年1月31日、31年間の歴史に幕を下ろしました。特に、この閉店はイトーヨーカドーだけでなく、「アリオ仙台泉」全体が閉館するというものでした。他地域のアリオではイトーヨーカドーが閉店してもアリオ自体は営業を続ける例が多い中、全館閉店という形に、地域に住む人々の喪失感はより一層大きかったことでしょう。

 2025年現在、後継店舗の計画は未定のままで、建物もそのまま残されているようです。あの駅前の風景に馴染んでいた店舗が、今はひっそりと静まり返っているのを想像すると、なんとも言えない寂しさを感じます。この地に新たな息吹が吹き込まれる日は来るのでしょうか。

石巻あけぼの店(宮城県・石巻市)

出典:スーパー 戦国時代 激戦区・蛇田/石巻日日新聞

イトーヨーカドー 石巻あけぼの店
・住所  :〒986-0862
      宮城県石巻市あけぼの1丁目1-2
・開店年 :1996年
・閉店日 :2025年1月35日(28年間営業)
・店舗構造:地下1階、地上2階建て(うち地下1階・屋上は駐車場)

・後継店舗:ヨークベニマル

 宮城県石巻市蛇田地区の「石巻あけぼの店」。この店舗が1996年にオープンすると、周辺地域には次々と商業施設が誕生し、地域全体の賑わいを牽引する存在となりました。三陸自動車道「石巻河南IC」から近く、車でのアクセスが良好なことから、近くの「イオンモール石巻」と並び、多くの人々に親しまれてきました。

 この店舗は、食品売場を地元のスーパー「サンエー」と共同で運営していた点が大きな特徴です。そのため、店頭には「イトーヨーカドー」と「サンエー」の両方のロゴが掲げられており、ほかの店舗にはない特別感がありました。この地域ならではの取り組みが、お店にさらに親しみを感じさせていたのかもしれません。

 2025年1月5日、28年にわたる歴史を刻んだ石巻あけぼの店も、静かにその幕を下ろしました。
 筆者は唯一、訪れることが叶わなかった店舗でもあり、残念な気持ちでいっぱいです。どんな雰囲気の店舗だったのか、どんな商品が並び、人々のどんな日常を支えてきたのか、想像を巡らせるとますます悔しい気持ちが募ります。

 閉店後この場所には、同じ系列の「ヨークベニマル」が新たに出店する予定とのこと。宮城県や福島県を中心に展開するスーパーマーケットが、この地にどのような新しい風を吹き込むのか、今度こそ訪れたいです。

福島県

福島店(福島県・福島市)

イトーヨーカドー 福島店
・住所  :〒960-8068
      福島県福島市太田町13-4
・開店年 :1985年
・閉店日 :2024年5月6日(39年間営業)
・店舗構造:地上3階建て(うち地下1階・屋上は駐車場)

・後継店舗:未定

 福島県の県庁所在地・福島市にあった「福島店」。福島駅西口からすぐの位置に立地しており、駅の新幹線ホームからも見えるほど目立つ存在で、駅周辺のランドマークとして多くの人々に親しまれてきました。福島駅を利用したことのある方なら、きっとその姿を目にしたことがあるのではないでしょうか。

 多くの店舗は2階建ての構造が多い中、福島店は3階建てです。ファッション、雑貨、食品とフロアごとに分かれた充実の売り場は、訪れる人々に多彩な選択肢を提供してきました。
 また、1階のファストフード「ポッポ」、そして3階の「サイゼリヤ」は、学校帰りの学生や家族連れにとって憩いの場。小さな思い出の詰まった場所として、多くの人々の生活に溶け込んでいました。

 そんな福島店も、惜しまれつつ2024年5月6日に閉店。ゴールデンウィーク最終日までの39年間、福島市民だけでなく、駅を利用する多くの人々の生活を支え続けてきました。

 2025年現在、後継店舗は未定とされています。同じ福島県内の郡山店や、先ほどの石巻あけぼの店は「ヨークベニマル」に引き継がれる予定ですが、福島店については「条件が合えば出店を検討する」とのことで、まだ具体的な動きはありません。しかし、この立地は福島駅西口の活性化にとって大きな可能性を秘めた場所であり、今後どのように再生されていくのか、期待を込めて見守りたいと思います。

郡山店(福島県・郡山市)

イトーヨーカドー 郡山店
・住所  :〒963-8022
      福島県郡山市西ノ内2丁目11-40
※ショッピングセンター「西部プラザ」の核店舗として出店
・開店年 :1989年
・閉店日 :2024年5月26日(34年間営業)
・店舗構造:地上4階建て

・後継店舗:ヨークパーク(ヨークベニマル西ノ内店)

 福島県最大都市、東北でも第2位の人口を誇る郡山市にあった「郡山店」。その立地は「西部プラザ」というショッピングセンターの一角で、近隣には「スーパースポーツゼビオ」や「ケーズデンキ」といった店舗が集まり、地域のショッピングスポットとして親しまれてきました。

出典:クリームボックス 福島県郡山市のソウルフード 小型食パンにたっぷりのミルククリーム やみつき!/どこでもGO

 郡山店といえば、「クリームボックス」が有名でした。地元のソウルフードともいえるこのご当地パンの元祖、「ベーカリー ロミオ」が店内に出店しており、郡山市民にとって欠かせない存在でした。イトーヨーカドーの閉店に伴い、「ロミオ」も一時休業となりましたが、営業最終日には大勢のファンが詰めかけ、その人気の高さを改めて実感させられました。

 そんな郡山店も、2024年5月26日に閉店。これをもって、福島県内からイトーヨーカドーが完全に姿を消すこととなりました。

 後継店舗として、地元・郡山市に本社を置く「ヨークベニマル」がこの場所を引き継ぎ、新しい形態のショッピングモール「ヨークパーク」として生まれ変わります。
 「ヨークパーク」はイトーヨーカドー時代の建物を活用しながら、モダンで地域密着型の施設を目指すそうです。さらに、かつて営業していた専門店の多くも再び戻ってくる予定とのことで、郡山店が担っていた役割を未来へと繋いでいくような形になります。
クリームボックスの「ロミオ」も、「ヨークパーク」に戻って来ます!

出典:福島県郡山市に新しく「ヨークパーク」が誕生 2025年春 グランドオープン

「ヨークパーク」は今春オープン予定。
 郡山の新たなシンボルとして、再び多くの人々に愛される存在となることを心から願うばかりです。

東北からの今後の最寄は「宇都宮店」に

 イトーヨーカドーは東北地方から撤退してしまいましたが、今後は関東地方を中心としたエリアで経営の再構築を図ることとなりました。

出典:店舗を探す/イトーヨーカドー

 現在、関東地方には群馬県を除く各県に店舗があり、東北地方から最も近い店舗は栃木県の「宇都宮店」です。首都圏まで行かずともイトーヨーカドーを利用できるのは嬉しいですが、これまで身近にあった存在が、遠いものになってしまったような気がしてなりません。

出典:イトーヨーカドー 宇都宮店/イトーヨーカドー

 そんな宇都宮店は、宇都宮市東部の「陽東地区」に位置し、ショッピングモール「ベルモール」の核店舗として営業しています。ベルモールは、広々とした施設内に多くの専門店や映画館があり、一日中楽しめるスポットとして多くの人々に親しまれています。

 さらに、昨年開業した宇都宮ライトレール(通称:LRT)「宇都宮大学陽東キャンパス」停留所がすぐそばにあり、宇都宮駅東口停留所から150円で訪れることができます。LRTの車両は最新のデザインで、乗り心地も快適。宇都宮店を訪れる際には、ライトレールの乗車体験も楽しみの一つになるかもしれません。

おわりに

 イトーヨーカドーは、1920年に「総合スーパー」として創業し、1970年代からは東北地方にも進出して、地域の暮らしを支え続けてきました。時代の移り変わりとともに総合スーパーの在り方が変わりつつある中でも、イトーヨーカドーはその地域に根差し、最後の瞬間までその役割を全うしていたことは、多くの人の記憶に深く刻まれたことでしょう。

 そして、2025年1月26日、東北最後の店舗「花巻店」の閉店をもって、約50年にわたる東北地方での歴史に幕を下ろしました。各店舗で行われた閉店セレモニーには、多くの地元の買い物客やファンが集まり、「ありがとう」と惜別の声を届けていました。その光景からも、イトーヨーカドーが地域の人々にどれほど愛され、親しまれてきたのかが伝わってきます。

閉店後「ロピア」に生まれ変わる青森店(オープン前)

 東北からイトーヨーカドーが姿を消してしまったのは寂しいですが、それぞれの店舗は「ロピア」や「ヨークベニマル」、「イオンスタイル」などに引き継がれ、地域の買い物環境が維持される点は、少し心を和らげてくれるニュースです。また、イトーヨーカドーは引き続き関東地方を中心に営業を続けているため、関東方面を訪れる際にはぜひ立ち寄り、懐かしさを感じながら買い物を楽しみたいと思います。

 長きにわたる営業、本当にお疲れさまでした。そして、約50年間、東北地方の暮らしを支えていただき、本当にありがとうございました。

 それでは、またどこかで出会える日を楽しみにしています。ありがとう、イトーヨーカドー。

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